亜麻生産者組合、スカッチング工場を拡張

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亜麻生産者の協同組合CTLNはこのほど、ウール県クロスビルラビエイユ市にある工場を拡張した。スカッチングと呼ばれる、紡績前の加工を行う工場の生産能力を増強し、増産に備える。
亜麻は近年、自然派の繊維として特に見直されている。CTLNにはノルマンディ地域圏の450を数える亜麻栽培の農業経営体が加入し、年商は3000万ユーロに上る。需要増に対応するための増産において、紡績前加工の生産能力を増強することが課題で、そのために1300万ユーロの設備投資を行った。原材料(フラックス)の処理能力は、現在の3万5000-4万トンが、6万5000トンまで増強される。作付け面積では、現在の8000ヘクタールを、9500-1万ヘクタールに広げることが可能になる。なお、ノルマンディは、全国の14万1000ヘクタールのうち8万5000ヘクタールが集中する亜麻の主要生産地。また、世界生産の8割近くはフランス、ベルギー、オランダの3ヵ国が担っており(フランスは61%)、3ヵ国の作付け面積は2010年から2020年までで133%拡大した。
スカッチング後の原材料は世界に出荷され(うち72%は中国向け)、紡績を経て製品に加工される。最近では、生産の国内還流の一環で国内に3ヵ所の紡績工場が開設されている。