賃上げを求める抗議行動が広がる

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

賃上げを求める従業員の抗議行動が全国の各所で展開されている。中小企業から大企業に至るまで、また、様々な業種でストなどが行われている。インフレ亢進の中で購買力増強を求める声が高まっている。
例えば、床材のGerflor、香水販売のマリオノー、RTE(送電網管理)、AG2Rラモンディアル(保険)、ユーロビア(道路工事)など、業種や規模の異なる様々な企業でこのところ労働争議が発生した。5月のインフレ率は5.2%まで上昇し、過去37年間で最高の水準に達したが、月額給与は2.3%の上昇にとどまっており、購買力の目減りは大きい。アルファ(人事コンサル)の集計によると、特別手当の支給に関する労使合意は379件が結ばれており、これは前年並みであるという。インフレが亢進する中でも、企業側が配慮を強めている様子はうかがわれない。支給額も平均で496ユーロと、前年の506ユーロに比べてむしろ低下している。
労働争議がどの程度増えているかを把握するのは難しいが、アルファによると、争議の存在に言及している合意の件数は、この1-3月期に以前と比べて2倍に増えており、労使間の対立が深まっていることがわかる。