主要労組FOの組合員大会:スイヨ氏が次期書記長に就任か

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主要労組FOは5月30日より6月3日まで、ルーアンで組合員大会を開く。任期満了に伴い、再選を目指さずに退任するベリエ書記長の後任を選出する。金属・機械部門の責任者を務めるフレデリック・スイヨ氏の書記長就任が確実視されている。
FOは複数の勢力の寄り合い所帯であり、内部対立は以前より間欠的に表面化している。2018年4月に就任を決めたパバジョー書記長は、組合員の個人情報違法収集の責任を取って同年中に辞任、後任に就任したベリエ書記長は組合内の融和に尽力していた。その書記長が再選を目指さないことを明らかにしたことで、組合員大会は荒れ模様になる可能性もあった。パパジョー派はリベンジを期して、「黄色蛍光ベスト」派のフレデリック・ビュイヨーム氏の擁立を狙ったが、果たせずにこれを断念。あとは、ベリエ書記長と指名を争ったクリスチャン・グロリエ氏の出方が注目されているが、ランベール派と呼ばれるトロツキー主義勢力はグロリエ氏の支持には動かず、フレデリック・スイヨ候補が組合内で7割を超える支持を固めたものとみられている。グロリエ氏が立候補を維持するなら決定は3日の投票にまでずれ込むが、他の要職への立候補に切り替える形でグロリエ氏が立候補を取り下げるなら、その時点でスイヨ候補の就任が内定する。スイヨ氏は改革派にむしろ近いが、組合内の左寄りの勢力との間の団結を重視するベリエ現書記長と同じくバランス重視の運営を志向するものと予想される。