地下廃棄物埋設のストカミーヌ、工事差し止めを行政裁が命令

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ストラスブール行政裁判所は25日、地下廃棄物埋設所「ストカミーヌ(Stocamine)」の閉鎖問題について、コンクリート流し込みの工事を差し止める判断を下した。地元の自治体及び市民団体の訴えを認めた。同裁判所は近く、本件審理において工事の是非について判断を下す。
ストカミーヌでは、かつてのカリウム鉱山の跡地に廃棄物が埋設されている。4万2000トンの有害廃棄物が地下550メートルの場所に貯蔵されている。一部の廃棄物は無許可で搬入されており、2002年5月に、殺虫剤等の可燃性物質から発火し、火災を起こしたことで、その危険性が問題視され、適法性の条件も満たされていないことが明らかになった。それ以来で、適正な処置の方法を巡る議論が決着しておらず、国は遮蔽による最終処分場とすることを目指し、地元は、将来的な漏出により地下水系が汚染されるリスクを挙げて、廃棄物の撤去を要求していた。今回の工事の差し止め判決について、地元の県が作る組織CEAは、司法当局が2021年に開始した捜査が妨害されずに継続可能になるとして歓迎。可能な限りで廃棄物を搬出し、作業に危険性が伴うところに限り遮蔽を尽くして最終処分場にするとの折衷案の採用を国に対して呼びかけた。