パリ4区の旧庁舎、再開発工事が近く終了へ

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パリ4区(右岸)のセーヌ川沿いにある旧庁舎が近くリニューアルオープンする。多種の用途の建物に生まれ変わる。
この建物はモルラン大通りとセーヌ河岸の間に位置し、かつては警視庁が入居、のちにパリ市の市庁舎別館となった。パリ市は2014年に、23ヵ所の用地を選定して再開発プロジェクトの入札を実施したが、この建物もその中に入っていた。不動産開発のエムリージュ社と英建築家のデイビッド・チッパーフィールド氏によるプロジェクトが2016年に選定され、大手ブイグによる建設工事が進められていた。
完成する「モルラン・ミクシテ・キャピタル」は、オフィス、住宅、宿泊・飲食施設、商店、レジャー施設、庭園をバランスよく配置し、「ミクシテ(混成)」の理念を実現することを目指した。かつては、建物には河岸側からのアクセスがなかったが、ピロティ型の新たな建物を建設することで、中庭から建物に続くアクセスを確保し、地区に対して開かれた空間を実現した。旧庁舎は改修を経て再整備され、最上階には眺望を生かしたレストランや、エニスモア(アコーが昨年に買収)の5つ星高級ホテル(162室)が入居。その一方で、「The People」のユースホステル型宿泊施設(400床)も入居し、幅広い層が利用できるよう配慮がなされた。住宅は200戸(うち8割が低家賃住宅、残りが分譲)が整備され、各戸にはベランダが設けられた。オフィスは1万平方メートルが整備された。投資総額は4億-4億5000万ユーロに上った。