5月1日のメーデーのデモ、パリでは2万人余りが参加

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

5月1日のメーデーでは、恒例のデモが全国で行われた。
パリでは、主要労組CGTが中心となり呼びかけたデモが、レピュブリック広場からナシオン広場までの間のルートを行進した。FOと改革派のCFDTを除く労組と、学生団体などが合流した。FOは合流していないが、ベリエ書記長はこのデモに参加した。合計で2万1000人の参加者を数えた。大統領選でマクロン大統領が再選を決めたばかりだが、デモ隊は、賃上げの要求に加えて、マクロン大統領が公約に掲げた定年年齢の引き上げ(最大で65才へ)に反対する姿勢を鮮明に打ち出した。左翼勢力の糾合によりマクロン政権に歯止めをかけることを求める声も聞かれた。改革派労組のCFDTはパリ市内で別な集会を開いたが、こちらも定年年齢の引き上げに反対する姿勢を確認した。
他方、極右政党RNでは、5月1日に「ジャンヌダルク祭」と称して集会を開く伝統があったが、今年はバルデラ臨時党首らがパリ市内のジャンヌダルク像に献花したのみで、先の大統領選挙でマクロン大統領と争ったマリーヌ・ルペン候補は参加しなかった。ルペン氏は、不参加の理由を、総選挙への準備に全力を傾注するためと説明している。
デモの際には、暴力的なグループによる破壊行為も生じた。特に、沿道のレオンブリュム広場(11区)のマクドナルド店舗など、20程度の商店(銀行・保険の支店、不動産業者など)が破壊の標的となり、治安部隊との衝突も生じた。ゴミ箱の放火に伴い出動した消防隊員らも攻撃の標的となった。合計で54人(うち消防隊員を攻撃した女性1人を含む)が逮捕され、警官及び消防隊員8人が負傷した。