賭博市場、2021年に目立って成長

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

賭博監督機関ANJは25日、2021年の業界集計を公表した。新型コロナウイルス危機に伴う制限措置の影響が残っていたにもかかわらず、2021年の賭博市場規模は顕著な回復を記録した。
収益金(掛け金収入から賞金を控除した純額)は2021年に107億ユーロとなり、前年の100億ユーロを上回った。2020年には、コロナ危機の影響が特に大きく出ていた。コロナ危機直前の2019年の史上最高記録(111億ユーロ)には及ばなかったものの、2018年の104億ユーロを上回る回復ぶりを示した。
カジノはコロナ危機の影響が残り、低迷が目立った。収益金は10億ユーロ余りで、危機前と比べて55%の後退を記録した。FDJ(宝くじ)は好調で、収益金は前年比で18%増を記録し、60億ユーロを突破した。2019年の最高記録を上回った。
オンラインスポーツくじの各社も44%増の13億5000万ユーロを記録。賭博市場の成長力の一つとなった。反面、オンラインポーカーは2021年に4億2900万ユーロとなり、前年比で4%減を記録したが、その前年には、危機の影響を受けて他の賭博の多くが事業を停止する中で64%の大幅増を記録しており、2021年に入っても高めの水準を維持したとみることができる。
PMUによる馬券販売は14%増の15億5000万ユーロを記録。オンライン馬券販売も6%増の3億7500万ユーロを記録した。
ANJは、コロナ危機の影響が残る逆風の中で賭博市場が大きく成長したことを指摘し、特段の警戒を以て依存症対策等を進める考えを表明した。