パリ株式市場CAC40指数構成企業の経営者報酬、2021年に大幅増

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

投資家向けサービスの専門企業Scalensの集計によると、パリ株式市場CAC40指数の構成企業の経営者報酬は2021年に平均で870万ユーロとなった。新型コロナウイルス危機の影響が大きく出た前年比では2倍近くに増加。危機前の2019年比でも60%の増加を記録した。
経営者報酬のうち、固定給部分は19%の増加を記録。業績連動型の報酬はさらに大きく増加し、平均で210万ユーロに上った。CAC40指数の構成企業の利益額は2021年に1600億ユーロと記録的な水準に達しており、その分、業績連動型の報酬も伸びたが、Scalensは、達成が容易な目標が設定されている場合も多く、報酬が過度の伸びを示していると指摘している。
経営者報酬の問題は再び注目を集めており、最近では、自動車大手ステランティスのタバレスCEOが1900万ユーロを2021年分として受け取ることが大きく取り上げられた。2028年までに遅れて支払われる可能性がある金額を含めると6600万ユーロという数字も取り沙汰され、ステランティスの株主総会が報酬に関する承認を拒否した(諮問的な性格の投票)という一幕もあった。