仏映画制作、2021年に大きく回復

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

CNC(仏国立映画センター)が28日に発表した集計によると、2021年に制作許可を得た映画の数は340本となり、前年の237本から大きく増えた。映画制作は2020年に新型コロナウイルス危機のため急激に冷え込んだが、2021年には回復が目立った。フランス映画(フランス資本が投資額の半分超を負担)の投資総額は11億ユーロとなり、これは、過去10年間では2016年(12億ユーロ)に次いで2番目に大きい額となった。3000万ユーロを超えた大型予算の映画は、「アステリックスとオベリックス」、「Notre-Dame brule」(ノートルダム寺院火災の記録映画)、「三銃士」シリーズ2作の4本を数えた。その一方で、半数以上が400万ユーロ未満の小予算の映画が占めた。100万ユーロ未満の長編映画は全体の25.3%となり、2017年に続いて最も少なく、逆に100万-400万ユーロが38.1%、400万-700万ユーロが22.3%をそれぞれ占め、これらは10年来で2番目に高い数字となった。
テレビ局による投資は全体の30.1%を占め、制作会社(37.1%)に次ぐ出資者となった。テレビ局は平均で1本当たり170万ユーロを投資。有料テレビのカナルプリュスの投資総額は1億4520万ユーロとなり、前年比でほぼ2倍に増えた。公的援助は全体の10%を占めた。逆に、外国資本による投資は4.6%にまで後退した。
映画撮影時間は延べ6946日間となり、前年の4200日間から大きく回復した。内訳は、屋外が5730時間、スタジオが219時間、外国が997時間となった。政府は、撮影保証基金を保険会社と共に設立して、ロックダウン明けの2020年6月より積極的に映画撮影を後押しした。