キャディーの救済決まる、コシェ・グループが買収へ

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会社更生法の適用下に置かれたキャディー(Caddie)の救済が決まった。北仏バランシエンヌ市に本社を置くコシェ・グループが買収する。裁判所が22日に承認した。
キャディーはアルザス地方の創業100年近くの老舗企業で、1960年代に始めたスーパーマーケット店内の買い物カートがヒット作となり、広く知られるようになった。ただ、この10年間では経営が傾き、会社更生法の適用はこれが3度目だった。2018年にポーランド企業Damixの傘下に入って再起を図ったが、新型コロナウイルス危機の打撃を受けて経営が再び行き詰まり、去る1月4日付で会社更生法の適用を受けていた。裁判所は唯一の買収提案を承認することを決めた。
コシェ・グループは、輸送と工業部門向けサービスを専門とする企業。キャディーに100万ユーロを出資し、66%株式を確保する。残り株式は、ドデュー社長と4人の投資家(キャディー製品のイタリア販社など)が保有し、コシェはドデュー社長の再建プランに力を貸す形で出資した。このほかに、国の保証が伴う41万8000ユーロの銀行融資と、地元のグランテスト地域圏より45万2000ユーロの融資を得る。従業員数は139人から113人に削減され、単価引き上げを柱とする立て直しを進める。ドデュー社長が温めていた多角化計画には400万ユーロの投資が必要であるため、ひとまず見送られた。