マクロン大統領、「定年年齢65才引き上げ」公約を準備か

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

経済紙レゼコーは10日付で、マクロン大統領が定年年齢を65才へ引き上げる構想を準備していると報じた。
現行制度では、年金の拠出期間が十分でも、62才以前に退職すると満額受給を得られない。この年齢をどのように調節するかが選挙戦における争点の一つとなっており、左翼政党「不服従のフランス」のメランション候補などは60才定年の復活を公約に掲げているのに対して、保守政党「共和党」のペクレス候補は65才への引き上げを掲げている。マクロン大統領は、任期中に導入を目指したが結局断念した年金改革において、ポイント制導入による制度の一元化と64才という「標準年限」の設定を目指していたが、次の任期においては、定年年齢を65才へ引き上げると同時に、障がい者等向けの配慮を組み合わせた制度の導入を目指す考えであるという。
公的財政における赤字の源泉の一つである年金制度の改革は、財政運営の信頼性を内外に示すためにも不可避の課題であり、マクロン大統領は、64才への引き上げでは節減効果が不十分と考えて、65才への引き上げを選択したという。2023年より10年間をかけて引き上げる計画といい、これだと年間の引き上げ幅を、5ヵ月ではなく、4ヵ月にとどめることができる。ちなみに、労使諮問機関のCOR(年金方針評議会)が60才から62才への引き上げについて示した試算によると、この2年分の引き上げにより得られた節減額は年間140億ユーロ近くだが、引き上げに伴い生じた別の支出(失業手当、生活保障手当など)は、節減額の3分の1程度に相当するという。