ボルドーワインの輸出、2021年に大幅増

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ボルドーワインの業界団体CIVBが発表した集計によると、2021年にボルドーワインの輸出額は23億ユーロとなり、30%の大幅増を記録した。輸出量も9%増加した。すべての色と、すべての銘柄で輸出は増加した。
最大の輸出市場は中国で、輸出額は16%増加し、6億1600万ユーロに上った。輸出量は5400万本(10%増)となり、全体の2割を中国向けが占めた。オーストラリアや米国などワイン生産国と中国の関係が悪化していることが、ボルドーワインにとって有利に働いた。第2位の米国は67%増の3億4900万ユーロとなり、本数では24%増の3300万本に上った。バイデン政権が制裁関税の適用中断を決めたことが追い風となった。1本当たりの価格は、中国向けが6ユーロ、米国向けが10ユーロという計算になる。香港向けは35ユーロとより高級で、香港向けの一部は中国本土に向かうと考えられていることから、中国市場における価格感は出荷時の平均価格から想像されるよりも高い可能性がある。
以下、ベルギー向け(17%増の1億2600万ユーロ、5%増の2500万本)と日本が続く。英国は第5位で、数量では19%減を記録したが、輸出額では31%増を記録した。
国内市場は苦戦が続いており、3%減の1億3500万本に後退。売上高は8億ユーロと前年並みだった。飲酒が全体に縮小している影響がみられ、量より質を求める傾向が販売量と売上高の推移に現れている。
ロシア向け輸出は2400万ユーロとごく少なく、ウクライナ危機の直接の影響は小さいと考えられる。コニャックは1億ユーロを輸出しており、影響がより大きくなる。