仏自動車大手の賃金交渉、労組は不満

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

仏自動車大手ルノーとステランティスの義務的な年次賃金交渉が終わったが、労組側はその結果に不満を表明し、労使合意案に署名しない方針を明らかにした。
ルノーでは最大労組のCFE-CGCが交渉結果について「冷水を浴びせられた」と反応し、総賃金予算の引き上げ幅が2.6%では、インフレ率2.8%をカバーすることすらできないと指摘した。ルノーの経営側は、賃金の1.9%引き上げに加えて、自社株の従業員への分配により0.7%の引き上げを追加することを提案したが、5年間は保持するという条件をつけた。同じくインフレなどを理由に、CGT、CFDT、FOを含めて、すべての労組が合意案の署名を拒否している。
ステランティスでは、過去最高の134億ユーロの利益を記録したのに、賃上げ幅が小さ過ぎるという理由で、やはりすべての労組が合意案の署名を拒否している。経営側は工場労働者に対して2.8%、技術者に対して2%の引き上げを提案した。