PowerOfMoss、苔を利用の断熱材・空気清浄インテリアを開発

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苔を利用した断熱パネルを開発した仏PowerOfMossはこのほど、100万ユーロの調達を完了した。研究開発を継続して新たな用途を開拓する。
同社は、北仏リール(ノール県)のインキュベーター「EuraTechnologies」発のベンチャー企業。苔は極めて軽く、耐久性が高く、優れた断熱材として利用できる。同社は屋根材としての用途をまず開発。昨年に同インキュベーターに2000平方メートル相当が設置されたが、夏季に2-6度程度、室温を下げる効果が得られたという。同社は次いで、苔のインテリア「Totem」を開発。1立方メートル程度の苔をケースに入れたような形をしており、室内の空気清浄効果が得られる。灌漑システムと生育を助けるランプを備えており、わずかな保守で半永久的に維持できる。IoT技術により同社が状態を遠隔で把握し、必要に応じて介入する。Totemは、デカトロン(スポーツ用品販売)を含む100社余りが採用済みだという。
同社は起業時に10万ユーロをBPIフランス(公的投資銀行)などから得た。今回の調達では、75万ユーロを、Makesenseなど投資ファンドやArfitec(噴霧システム製造)など企業からの出資で調達。残りの25万ユーロをBPIフランスと銀行団からの融資で確保した。