パリ株式市場CAC40指数の構成企業の業績発表が始まった。高級ブランド大手のLVMHは27日に、2021年の純益を120億ユーロと発表。過去最高益を更新した。ブルームバーグがアナリスト予測をもとに行った集計によると、CAC40の構成企業の純益総額は2021年に合計で1370億ユーロを記録する見通しで、これは過去最高額となる。前年の2020年には、新型コロナウイルス危機の影響があり、純益合計額は390億ユーロと、前年比で50%減少していたが、2021年には危機前を大きく上回る水準に上昇した。
石油大手トタルエネルジーは2月10日に業績を発表するが、150億ユーロ程度の純益になると予想されている。フランス企業の利益額として過去最高となる。足元でエネルギー価格が高騰する中であり、トタルエネルジーにとどまらず、大企業の「儲け過ぎ」を批判する声が高まる可能性もある。企業における賃上げ要求も強まっており、27日には全国で購買力の増強などを訴えるデモが行われた。ダッソー(航空機製造)、エアリキード(産業ガス)、カルフール(食品小売)などの企業では賃上げを求める従業員のストもこのところ発生している。