パリ市、街路樹下の「ミニ緑地」を廃止

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

パリ市はこのほど、評判が悪かった街路樹下のミニ緑地化計画を打ち切ることを決めた。パリの街路樹の周囲には、19世紀後半のオスマン計画以来、鋼鉄の網目のような保護板が敷かれるのが通例となっており、これはパリの風景における特徴的な一部をなしているが、パリ市のイダルゴ市長は2015年に、街路樹下のスペースの管理を近隣住民に委託することを決定。これまでに2500件の免許が住民に付与されたが、手入れが行き届かずに放棄されているところも多く、美観を著しく損ねているという批判の声が上がっていた。「#SaccageParis」を名乗る団体がネット上で糾弾の運動を展開、これに保守野党勢力も合流し、イダルゴ市政を攻撃する材料としていた。パリ市側も結局、計画が失敗であったことを認めて、その打ち切りを決めた。パリ市は今後、ミニ緑地の整備に成功している一部の事例を除いて、委託免許をすべて無効化し、従来の保護板を再設置する。ただし、パリ市の側では、街路の緑地化や自動車の乗り入れ制限等、他の環境政策については従来の方針を継続するとも説明した。