有料テレビのカナルプリュス(ビベンディ傘下)はこのほど、仏国内の映画産業業界3団体(Blic、Bloc、ARP)との間で、向こう3年間の映画製作投資に関する合意を結んだ。投資増額を約束した
カナルプリュスは、年間に1億9000万ユーロの製作投資を行うことを約束。うち1億7000万ユーロをカナルプリュス本体が支出し、残りの2000万ユーロを系列のシネプリュスが支出する。カナルプリュス傘下の映画スタジオ「スタジオプリュス」による投資を加えると年間総額は2億ユーロを超える。現在の投資額と比べて3000万ユーロの増額となる。カナルプリュスはその見返りとして、独占放送権の期間の見直しを得た。現在は封切より8ヵ月以降にカナルプリュスによる放送が開始されるが、この期間が「6ヵ月以降」に繰り上げられ、独占放送期間も9ヵ月間と従来より長く設定された。
政府は、ネットフリックスなどSVOD大手に対して国内の製作投資を義務付ける新規則の制定を準備しており、その中で、投資の見返りとして、封切より12ヵ月未満の配信開始を認めるとの措置を盛り込んでいた。カナルプリュスはそれを意識して今回の合意を取り付け、SVODに対する優位を確保した。