英フィナンシャル・タイムズによると、英競争当局(CMA)は、米メタ(フェイスブック)によるGiphy(GIFアニメーション)の買収を許可しない模様。CMAは、12月1日までに判断を下さねばならない。CMAは既に8月に、事前調査の結果、不許可の可能性を示唆していた。フェイスブックは2020年にGiphy買収の方針を明らかにしていた。フェイスブックとメタは、両社とも米企業であり、フェイスブックはCMAが管轄範囲を逸脱していると批判している。フィナンシャル・タイムズによると、フェイスブックは上訴できる。
Giphyは、GIFアニメーションの最大手であり、十分な規模を持つ競合は米グーグルに2018年に買収されたTenorだけ。CMAは、Giphyがフェイスブックに買収されたならば、TikTokやツイッターなどの競合に対し、GiphyのGIFアニメーションへのアクセスを制限するなどの可能性があると判断している。Giphyはまた、GIFアニメーションによる広告を行っており、CMAは、フェイスブックにより買収されなければ、Giphyが英ディスプレイ広告市場でシェア50%を占めるフェイスブックと競合できたはずだと見ている。
CMAは、インターネット大手によるスタートアップ企業買収が競争を阻害するためだけのものではないかと疑っている。また、CMAは、競争当局からのすべての許可を得ないうちに、Giphyとの合併を進めていることも問題視しており、フェイスブックに5100万ポンドの罰金を課した。