外資による出資制限、1年間の延長決まる

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

経済省は11月29日、外資による出資制限の期限を延長すると予告した。年末に期限切れを迎える措置を、1年延長して2022年末日までとした。
政府は、新型コロナウイルス危機を踏まえてこの制限を導入。危機で弱った企業を外国企業が買いあさるような事態となるのを避けるための措置で、具体的には、欧州連合(EU)以外の外国企業が「戦略的部門」に属するフランスの上場企業の議決権を10%を超えて保有する場合に、政府がこれを禁止することができるという内容。この上限は以前は25%だったが、10%に引き下げられていた。当初は2020年末日までの措置だったが、これが1年間延期され、さらに今回、1年間の延期が決まった。
調査会社Refinitivの集計によると、外資によるフランス企業の買収案件は2021年に入り、11月までで580件を記録した。総額規模は350億ドルだった。前年と比べると、件数(476件)は多いが、金額(620億ドル)は少ない。米国企業による買収が目立ち、中国企業による買収は8件(6000万ドル)と、2013年以来で最も少なかった。