保守野党の共和党は4日、大統領公認候補選びを正式に開始した。候補者が同日に出揃い、党員投票を経て1ヵ月後の12月4日に指名を行う。
投票は12月1日から4日にかけて行われる。予想通り、5人の候補者が投票を争うことが決まった。欧州委委員や英国の欧州連合(EU)離脱に関するEU交渉官などを歴任したバルニエ氏(70)、閣僚経験があり、現在はオードフランス地域圏議長を務めるベルトラン氏(56)、やはり閣僚経験があり、現在はイルドフランス地域圏(パリ首都圏)の議長を務める唯一の女性候補ペクレス氏(54)、右寄りの姿勢で知られるシオティ下院議員(56)、そして、パリのジョルジュポンピドー公立病院の緊急外来で責任者を務めるジュバン氏(57)、の合計5人が出馬を決めた。
世論調査においては、ベルトラン候補の支持率が最も高いものの、ベルトラン氏は共和党を離党して久しく、党内の一部には同氏に対する反感が根強くある。党員の支持はむしろバルニエ氏に向かっており、ベルトラン候補にとっては「敵地」で支持を広げる上で、世論調査における支持率の高さを論拠とすべく、投票までの間に全国を精力的に回る予定。党は8日から30日まで4回に渡り候補者らを集めたテレビ討論を行う予定で、追い上げる各候補はここで名を挙げることが課題になる。