RATP(パリ交通公団)は、RERとメトロの小規模な106駅において、自販機での紙の切符販売を10月14日付で廃止した。続いて、2022年1月には、新たに176駅(ほぼすべての駅に相当)で、自販機での紙の切符販売が廃止される。同じ日程で、10枚組の回数券のたばこ販売店等を通じた委託販売が打ち切られる。さらに、2022年3月には、すべての駅の窓口における回数券の販売が廃止される。1回券(1.90ユーロ)の販売のみが窓口において継続される。過去に購入された回数券は2025年まで利用できる。
パリ首都圏の公共交通機関を統括するIDFMは4月に、2022年3月までに紙の切符の販売を全面的に廃止することを承認していた。紙の切符に代わる措置として、RATPは2019年に、リチャージ可能なパス「Navigo Easy」と、利用した金額を翌月に支払う「Navigo Liberté+」(登録が必要)を導入している。このほかに、携帯端末を使ったデジタル切符の購入、SMSによるバスの1回券購入などの代替手段を整備した。