競争当局のドシルバ長官、任期満了で退任へ

競争当局のイザベル・ドシルバ長官(女性)は4日、13日の任期満了を以て退任すると発表した。コンブ副長官が臨時長官を務め、後任探しが進められる。
ドシルバ長官は2016年に就任。これが1期目であり、当然に2期目を迎えるものと予想されていた。後任人事が固まっていないことも、退任がごく最近に決まったことを示唆している。報道によれば、長官は2週間ほど前に続投がないことの通知を受けたといい、その理由も知らされなかったという。
ドシルバ長官は51才。国立行政学院(ENA)の出身で、行政最高裁(コンセイユデタ)に所属の高級官僚であり、退任後はコンセイユデタに戻ることになる。突然の退任の理由は明らかではないが、任命権のあるマクロン大統領が続投を望まなかったものとみられている。その背景については様々な憶測があるが、民放大手TF1とM6の合併計画を巡る対応の開きに原因があるという説もある。従来の市場分析であれば、テレビ広告市場で圧倒的なシェアを握ることになるTF1・M6の合併はおよそ認められないが、マクロン大統領は、インターネット大手を含めた広告市場全体など、今までとは違う観点から分析を行い、合併を認めるべきだという立場とみられている。これに対して、ダシルバ長官は、分析対象の市場の切り分け方を変えるということは、インターネット大手の市場シェアが相対的に小さくなることも意味し、慎重な検討を要するとの立場を表明していた。こうした見解の相違が退任につながった可能性があるという。