仏インフレ率、9月に2.1%まで上昇

9月30日発表のINSEE速報によると、フランスの9月のインフレ率(前年同月比)は2.1%となり、2%ラインを突破した。2018年10月(2.2%)以来で最高の水準まで上昇した。
エネルギー価格が14.4%の上昇を記録し、全体のインフレ率を押し上げた。エネルギーは物価指数において8%近くの比重を占めている。サービス部門の物価も1.5%の上昇を記録し、上昇の勢いが加速した。半面、工業製品の価格上昇率は0.4%とまだ低く、食料品(1%)の上昇の勢いも鈍った。基礎インフレ率(エネルギーと生鮮食料品除く)は1.3%と、通常の水準を保った。
個人消費が回復局面を迎える(8月には1%増)中で、国際的なサプライチェーンの混乱と海運料金の上昇などに伴い、供給面には難があり、これが今後に価格を押し上げる要因となりうる。仏国内の工業製品価格(工場出荷時)は9月に10%の上昇(前年同月比)を記録しており、これの小売価格への転嫁が今冬にかけて本格化すれば、物価上昇がより長期化する可能性がある。フランス中銀は、12月時点でインフレ率が2.75%まで上昇し、その後に減速に転じると予想。中国の景気減速を受けて金属価格が既に低下を始めており、半導体価格も低下を始めたとして、物価上昇は一時的だとする見方が専門家の間では有力である。フランスではそれ以上に、賃金引き上げの圧力がどの程度になるかが今後の推移を左右するが、今のところはその圧力は高くないとの指摘もある。