2021年9月14日 編集後記

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このところ、イタリアの政治や経済が安定している印象が強い。これはやはり、デマゴジックなリーダーにかわって、欧州中銀総裁として発揮した巧みな実務能力や冷静な判断力に定評のあるドラギ氏が首相に就任して、各方面で信頼感が回復したことの賜物だろう。信頼感というのは、確固たる根拠に支えられているわけではなく、本質的に曖昧模糊たるもので、だからこそ意図的に醸成することは難しく、また、たいした理由もなしに突然に崩れ落ちてしまったりもするわけだが、世界の経済活動や金融を支えているのは、この信頼という不思議な心理現象なのだから、信頼できるリーダーの登場はどの国にとっても死活問題だ。日本ではこのところリーダーの信頼感が急低下し、海外から見ていると、衛生対策、デジタル化、国防、教育など様々な面で2等国へとみるみる転落している印象があってハラハラしどうしだが、今秋には信頼の回復につながる新リーダーが生まれる可能性があるのだろうか? 日本が米中欧やイスラム圏に伍して、国力を維持するために頼れるリソースは人材と情報&知識だけなのだから、そこらでもう少し頑張ってもらいたいものだ。