保守陣営の大統領候補選び、新たに2人が出馬を宣言

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

保守陣営の大統領候補選びで26日に一連の動きがあった。シオティ氏とバルニエ氏が立候補の意志を表明、ボキエ氏は立候補を見送った。
このうちボキエ氏は、オーベルニュ・ローヌアルプ地域圏の議長を務める。党内では右寄りの姿勢で知られる。ボキエ氏は、自陣営と国民の結集を図ることができる立場に今のところはいないと感じたとし、自分にとって時はまだ熟していないとして、断念の理由を説明した。
バルニエ氏は同日夜、民放TF1とのインタビューの中で、共和党の公認指名を得るために立候補する考えを明らかにした。バルニエ氏は閣僚や欧州委員会委員などの要職を歴任し、英国の欧州連合(EU)離脱においてEU交渉官を務めた。指名獲得に向けて経験と実績がアピールポイントになる。
シオティ下院議員は、ニュース専門テレビ局BFM TVとのインタビューの機会に、大統領選挙の公認候補指名を目指す考えを表明した。共和党は公認候補指名の方法をまだ正式には決定していないが、シオティ議員は、大統領選挙における保守の共通候補を指名する公選に立候補する、と言明して、出馬意欲の表明に加えて、公選の実施を決めるよう、党に対して促した。シオティ議員は出馬理由の説明において、右寄りの姿勢を鮮明に打ち出した。
保守陣営では、共和党を離れているペクレス・イルドフランス(パリ首都圏)地域圏議長が公選に参加する意志を表明済み。出馬意志を表明済みのジュバン氏を加えて、これで4人が正式表明をしたことになる。
他方、共和党を離れたベルトラン・オードフランス地域圏議長は、大統領選に立候補する意志を以前から表明しているが、共和党主催の公選への参加は拒否している。保守陣営が統一候補を立てられないなら、大統領選挙で勝利するのは極めて難しくなるが、ベルトラン議長は、共和党が結局は自らの支持に回ると踏んで、既成事実を積み上げる戦略とみえる。