デルタ株の感染拡大で入院患者数が増加、若いワクチン未接種者の入院目立つ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

デルタ株の感染拡大を背景に、病院の入院患者数も7月下旬より増加傾向にある。全国の入院患者数は7月28日に71人増えて7208人となり、うち集中治療室の入院者数は14人増えて992人に達した。前回の感染拡大期に比べて、入院患者の年齢層はかなり低くなっており、ワクチン未接種者の重症化が目立っている。ルパリジャン紙の集計によると、集中治療室の入院患者の平均年齢は初めて60才を割り込んだ。ベラン保健相も、これまでの流行期と比べて平均年齢は5才程度低くなっていると認めている。
緊急番号の応対においては、ワクチン接種の有無を質問するが、関係者によると、その際に険悪な雰囲気になることがよくあるという。ワクチン未接種者は説教をされているような気になるらしく、関係者らは、発症した未接種者が体面を気にして連絡をしないといった事案が発生することを懸念している。トゥーロン市のサントミュス病院に勤務するオーディジエバレット医師は、同じ日に入院した4人の患者のうち3人はそれぞれ25、27、31才と若く、健康上のリスクのない、ワクチン未接種者だったと証言。若い世代では他人事だと考えてワクチン接種を拒否する者も多いが、同医師は、自身の毎日の経験から、決して他人事ではないと訴えている。治癒して退院する若者らは口々に、自身もこれからワクチンを接種し、病気の重大さを訴えて、周囲の人々にも接種を進める、と約束するが、その言葉はまだ人々の心には届いていないようだ。