中国での販売実績を水増ししていたルノー

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

レゼコー紙は、ゴーン時代のルノーが中国での販売台数を水増し発表していたと報じた。同社は2018年、2019年、2020年の中国での販売台数を順に21万6700台、17万9500台、15万7000台と発表していたが、これには2017年に商用車事業での合弁で合意した現地メーカーBrilliance(華晨汽車)のブランドである「Jinbei(金杯)」および「Huason(華頌)」の販売台数が含まれていたのだという。
そのためルノーが発表した中国での販売台数と売上高の間には食い違いがみられた。例えば2019年には、販売台数では中国はグループの世界販売の5%を占めると発表されていたが、世界売上高では中国(1億2700万ユーロ)はわずか0.2%を占めるに過ぎなかった。
ゴーン会長が率いていたルノー・日産・三菱自アライアンスは2018年には、11万台の僅差で、フォルクスワーゲン(VW)グループを抜いて、販売台数で世界1位に躍進したが、これには「Jinbei(金杯)」と「Huason(華頌)」の16万1900台が含まれていた(ルノーの中国販売台数の9割に相当)。
デメオCEOの就任以来、ルノーはこうした水増しをやめた。2020年上半期(1-6月)の中国販売台数は7万800台と発表されていたが、1万2700台に訂正された。また、2021年上半期の販売台数は1万3800台と発表されたが、これは実態を反映した数値である。