会計検査院、補足健保の制度改正を勧告

会計検査院は7月21日、補足健保に関する報告書を公表した。制度が非効率的で、時に不公平を招いていると指摘し、一連の改善を勧告した。
フランスでは、公的健康保険を1階部分、民間の保険会社や共済組織が取り扱う補足健保を2階部分とする疾病保険制度が確立している。補足健保は原則的には任意加入で、企業は従業員に対して契約を提供する義務があり、また、低所得者向けには公的機関による連帯保険制度CSSが無料で提供されている。これにより補足健保の被保険者は国民全体の96%を占めるまで普及してはいるが、会計検査院は、そのための政策費用が年間100億ユーロと特に高いと指摘。公的健康保険と民間の補足健保が併存するという形になっていることで、管理費用が二重に発生するなど非効率的であるとも指摘した。また、企業が加入する団体契約においては、スケールメリットにより保険料を低く抑えられる利点があるが、引退後の高齢者の場合は年齢に応じて高い保険料を支払わされることになり、制度に由来する不公平も見受けられるとした。
会計検査院はその上で、改善のための3つのシナリオを提示。▽所得水準に応じて自己負担分に上限を設定する新制度を導入する、▽補足健保と公的健康保険の間の役割分担の見直し、▽管理費や契約内容などの点で補足健保に対する規制を強化する、の3つのシナリオを提示した。補足健保と政府の間の関係はこのところ緊張含みであり、今回の報告書を経て一段と補足健保側が反発を強めることも予想される。