政府、通勤用長距離バス路線の整備に注力

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政府は通勤用の長距離バス路線の整備に注力する方針を示している。デュロブレ運輸担当相が17日に、旅客輸送業界団体FNTVの総会に出席した機会に再確認した。
バルニエ内閣は財政赤字削減を狙って、様々な節減策の可能性を追求している。交通の便が悪い地域から都市部まで通勤する人はマイカーを専ら利用するが、その代替手段として、長距離バスをかなりの頻度で運行するという構想があり、これは、比較的に安価に、かつ迅速に展開できる手段であることから注目を集めている。南仏マルセイユとエクサンプロバンスを結ぶバス(年間250万人が利用)、南仏モンペリエとミヨーを結ぶバスなど、導入例はいくつかあり、マルセイユ・エクサンプロバンス間の路線では、乗客が多いことを踏まえて2階建てバスによる輸送に切り替えた。車内WiFiを提供するなどして快適性をアピールする工夫も広がっている。パリ首都圏では、高速道路A14を経由して、副都心ラデファンスとブレバルを結ぶ路線が9月に運行を開始。現在は朝に3便、夕方に3便にて運行されている。
郊外連絡鉄道を整備するのに比べるとはるかに安価に展開できるのが利点だが、脱炭素化の動きに逆行するといった批判の声もある。自治体側には、既存の鉄道路線を廃止せず、補完的な手段として利用する限りにおいて、検討の余地があると好意的な見方もあるが、自治体の財政も厳しい中で、だれが費用を負担するのかという問題は未解決のまま残っている。