エタルモビル、移動販売車両の電動化バージョンを開発

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移動販売用の車両改造を専門とするエタルモビル(Etalmobil)はこのほど、電動化バージョンを開発した。試験運用を開始した。
エタルモビルは、常設市場に乗り入れて移動店舗を出店する業者(精肉店、チーズ販売店、惣菜店、鮮魚店など)向けの改造車両の販売を1955年に開始した老舗。2010年に現在のプリュドム社長が買い取り、今日に至っている。現在の従業員数は65人、年商は1000万ユーロ。ルノーの商用車「マスター」(3.5-6トン)を買い入れて、車台とエンジンを残して車体を一新して、移動販売用の店舗に改造。冷蔵・冷凍ユニットなど必要な装備を一体的に追加し、8万ユーロからの価格で販売している。ちなみに、移動販売の小売業者は全国に8万5000人を数え、エタルモビルはこの分野で最大手のユーロマグ(Euromag)のチャレンジャーという立ち位置になる。
新開発のフル電動バージョンは、やはりマスターのEVバージョンをベースにしている。重量3.5トン、全長6メートルで、航続距離は140kmを確保。なお、移動販売車は通常、1日の走行距離が50kmを超えることはほとんどないという。配線等についてメーカー保証継続の承認を得た。
環境規制の強化に伴い、市街地における車両乗り入れ制限地区ZFEの設定が進む見通しであることから、ZFE適合の電動車両の需要は増加が見込める。費用は従来バージョンと比べて3万ユーロ程度高くなるが、エタルモビルでは、地元自治体等の補助金支給に期待を寄せている。