6月の総選挙に向けて、マクロン大統領は候補者指名に向けた調整を進めている。今週中にも発表がなされる予定という。大統領は人選を厳しく管理しているといい、与党内からは不満の声も上がっている。
総選挙では、マクロン大統領が支持勢力により過半数を確保できるかが焦点となる。大統領が設立した政党LREMには、バイルー党首が率いる中道政党MODEMが協力しているが、これに加えて、フィリップ前首相が設立した右派政党「オリゾン(Horizons)」との協力をどうするかが課題となっている。フィリップ前首相とマクロン大統領の間の関係はかなり険悪になっているといい、大統領の再選が決まって以来で両者はまだ直接会談をしていない。全国577の小選挙区のすべてで、大統領支持派が統一候補を擁立するのが目標だが、オリゾン抜きで話を進めるなら、フィリップ前首相が対決姿勢を強めるのは必至であり、マクロン大統領は前首相と折り合いをつけることを迫られている。
再選を望む現職議員や立候補を望む党員の間では、大統領が公認指名を完全に牛耳っていることに対して、不透明で一方的だとする批判の声も上がっている。