会計事務所デロイトは、生産から廃棄に至るスマホのライフサイクルにおけるカーボンフットプリントに関する報告書を先に発表した。報告書では、新品スマホのカーボンフットプリントの大きさを強調しており、カーボンフットプリント削減に向け、スマホの寿命引き上げの必要性を指摘している。以下に、報告書の3つの指標を概括する:
・1億4600万トン:2022年に世界の45億台のスマホが排出したCO2量。デロイトの推定では、うち14億台が新品。この数字は、世界の1年間のCO2排出量(34ギガトン)の0.5%に過ぎないが、報告書では、削減は可能だとして、レアアースの代わりにリサイクル済み品を利用する、製造プロセスで再生可能エネルギーを利用するなどの措置を推奨している。
・83%:スマホの1年間CO2排出量に占める新品の製造、輸送及び使用の際のカーボンフットプリントの割合。残りの11%は稼働中の古いスマホ、約4%は整備済み品による。最後の1%程度は、製品寿命が尽きた製品によるもの。
・85キログラム:1台の新品スマホの最初の1年のカーボンフットプリント。うち95%が製造プロセス由来。2-5年と推定される残りの使用期間のカーボンフットプリントは8キログラムに過ぎないという。