欧州連合(EU)の統計機関ユーロスタットが7月31日に発表した速報によると、ユーロ圏のインフレ率(前年同月比)は7月に2.9%となった。前月の2.8%を0.1ポイント上回った。中東紛争の再燃によるエネルギー価格の上昇が響いた。インフレ率はアナリストらの事前の予測並みの数字となった。
エネルギー価格は7月に10%の上昇を記録。6月の上昇率(8.5%)を大きく上回った。このほか、サービス料金は前月より0.1ポイント上昇の3.3%高、工業製品(エネルギー除く)の価格は前月より0.2ポイント上昇の0.9%高と、上昇が共に加速した。食料品は0.3ポイント低下の1.2%と、上昇の勢いが鈍化した。エネルギー及び食料品を除外した基礎インフレ率は7月に2.5%となり、こちらも前月を0.1ポイント上回った。
国別では、フランス、マルタ、エストニアが2%で最も低かった。最も高かったリトアニアでは5.6%のインフレ率(前月より0.2ポイント上昇)を記録した。
各国の統計機関が発表した数値でみると、イタリアのインフレ率は7月に2.8%となり、前月の3%から減速した。同国では5月に3.2%とピークを迎え、その後は減速が続いている。ドイツのインフレ率は7月に2.8%となり、前月の2.3%から目立って上昇した。政府が7月に燃料対象の特別減税措置の適用を打ち切ったことが影響した。ポルトガルのインフレ率は7月に3.0%となり、前月の3.2%から減速した。エネルギー価格の上昇率が、6月の9.1%から7月には8.7%へ減速したことが貢献した。フランスの7月インフレ率は2.1%となり、前月の1.8%から加速した。フランスでは5月に2.4%を記録した後、6月には2%台を割り込んでいたが、7月には2%台に戻った。エネルギー価格が12.4%の上昇を記録したのが響いた。サービス料金も2.3%の上昇を記録(前月は1.9%の上昇)したことも、物価を押し上げる要因となった。