15歳未満のSNS利用を禁止する法案が7月21日、国会で最終的に可決された。9月の新学年開始にあわせて施行を予定する。
この法案は、与党議員により議員立法法案の形で提出され、マクロン大統領が支持を公言していた。未成年者に対するSNS禁止はオーストラリアなどに導入例があり、欧州連合(EU)の加盟国でも数ヵ国が立法措置の準備を進めているが、フランスは立法化で一番乗りを果たした。
具体的には、15歳未満の未成年者のSNSへのアクセスが禁止される。プラットフォームの運営事業者に、適切な年齢確認手段の導入を義務付けることで、この禁止を実施する。最終的に可決された法案は、「オンラインSNSへのアクセスを15歳未満の未成年者に禁ずる」となっており、禁止対象のプラットフォーム事業者をリスト化するとの案は採用されなかった。通常の理解におけるSNSはすべてこの禁止の対象となるが、ユーチューブのようなサイトの場合や、WhatsAppのようなメッセンジャーサービスの場合は、SNS的な機能が伴わない限りで禁止対象にはならない。SNSの新規アカウント開設に当たっては年齢確認の実施が義務付けられ、既存のアカウントについては、12月末日を期限として、年齢確認の完了が義務付けられる。法律には、未成年者やその保護者に対する罰則規定は設けられていない。
新法は、年齢確認の手段については明確に定めていない。法案を起草したミレール下院議員は、官製の本人確認サービス「France Connect」や、学校向けのデジタルスペース管理を請け負うDocaposte社など、確認手段を有する第3者機関への照会による実施を想定するとし、プラットフォームに本人確認の個人情報が渡らないようにする技術的な手段は確立されていると説明している。
新法にはこのほか、高校構内におけるスマホ等の使用禁止措置の導入が盛り込まれた。中学校において導入済みの制度を高校にも広げる。9月の新学年より施行する。教育上の必要性がある場合には、学校側の判断で禁止を部分的に解除する権限も認める。また、教育機関に対して、生徒や教職員、父兄を対象に、スクリーンの過度の利用の有害性やSNSの依存症誘発的な性質に関する啓蒙活動を行う義務も定められた。