繊維産業の環境負荷軽減に関する法案が6月29日、国会にて最終的に可決された。ウルトラファーストファッションを念頭に置いて、環境負荷の大きい製品の販売に係り、環境拠出金を徴収するという内容。
法案は、SHEINなどの中国大手を照準に据えて、2年前に議員立法法案の形で提出された。ただ、中国製の衣類販売ということでは、フランス国内のアパレルチェーンなども同様に課金の対象となる恐れがあることから、業界からの働きかけもあって法案の審議は難航した。数度の修正と上下院の間の往復を経てようやく可決に至った。可決された法案の内容を巡っては、骨抜きになったとする不満の声も、環境団体などから上がっている。
可決された法案においては、対象が「ウルトラ・エクスプレスのモード」と定められた。この定義としては、「品揃えが幅広い業者」であり、かつ、「製品の修理可能性が低い」という、2項目の要件を共に満たすことが必要であると定められた。後者は、製品価格と修理費用の間の差に基づく尺度により規定される。修理代が高く、捨てて買い替えた方が有利という製品を多く販売している場合に、拠出金が課金される。拠出金は、「汚染者負担の原則」に依拠して徴収され、リサイクル機関の収入となる。
当初案では、上記の2つの要件のうちいずれかを満たしている場合に徴収の対象となる旨が定められていたが、これが、徴収対象が少なくなるように修正された。拠出金の金額がどの程度になるかは、施行令が出揃わないうちはわからないが、政府は、「コートで最大13ユーロ、ジーンズで最大7ユーロ」という目安を示し、製品の種類ごとに金額を決める方針を示している。法案には、「ウルトラ・エクスプレスのモード」の広告禁止措置も盛り込まれたが、こちらは欧州連合(EU)の法令に抵触する可能性なども指摘されている。