先日、パリに住んでいるフランス人の友人と話している時に、「2歳半の子供がこの前保育所から帰ってきたら、『今日はkamishibaiを見た、楽しかった』と言うので、『kami…なんだって?』と調べてみたらどうも日本のものだっていうじゃないか」と聞かされた。「kamishibai」という単語をちゃんと覚えていて両親に伝える2歳半の子供も凄いが、保育所で紙芝居が使われていることにも驚かされた。
なんでも、紙芝居がフランスに伝わったのは1970年代で、「フレネ教育」という、子供の自発性を大事にする教育法に取り入れられて広まったのだそうだ。実際、kamishibaiという単語で検索すると随分フランス語のページが出てくるし、仏人で自ら紙芝居を創作するような人物も出てきているようだ(https://france3-regions.franceinfo.fr/bretagne/ille-et-vilaine/rennes/connaissez-vous-le-kamishibai-l-art-du-theatre-en-papier-japonais-cet-artiste-francais-l-a-revisite-3200502.html)。
これはフランスではないが、マダガスカルでは、子供達に読書や物を書くことへの興味を持ってもらうために紙芝居が使われるようになっている、という最近の報道もあった(https://www.rfi.fr/fr/afrique/20250608-madagascar-donner-le-go%C3%BBt-de-la-lecture-aux-enfants-avec-une-m%C3%A9thode-japonaise)。
ちなみに、1960-70年代にフランスに本格的に広まり始めた、という日本のものは複数あって、囲碁しかり、俳句しかり。この時期に日本が戦後国際舞台に復活したこと、高度経済成長期を迎えて経済力が高まったことに関係があるのだろうか。しかし、いずれのアクティビティも、広まっていく過程では、地元の方々が地道な普及活動してくれたからこそこのような根付き方を見せたのだと思う。そうした、表に出ない活動をしてきた人々に、敬意を表すべきであろう。