国産イチゴ、差別化を通じて市場シェア回復に成功

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

フランスの国産イチゴは一時期スペインなどからの安価な輸入品に押され、20年ほど前には市場シェアも25-30%に落ち込んでいたが、独自の改良品種の投入やマーケティング等を通じた差別化戦略が奏功し、現在は12万トンに上る国内消費の50%が国産イチゴによって占められるまでに回復した。甘みと酸味が強く、細長い形をしたガリゲットの人気は根強く、それ以外にもシャルロットやシフロレット、マラデボワといった国産品種を気に入って購入するリピーターの消費者は多い。これらの国産品種はスペインやイタリアなどの南国で生産される丸い形のイチゴと比べて味がずっと濃いだけでなく、痛みやすいために輸送に制限があり、外国の大規模業者の参入が難しいことも国内業者に有利に働いている。
こうした中、ブルターニュ地方の農協ブランド「サベオル」は今年、新たな品種「フロリゲット」を市場に投入する。ガリゲットをもとに開発された品種で、ガリゲットが4月頭と6月に生産のピークを迎えるのに対し、5月から本格的に収穫が始まるという利点があり、今年は生産全体の12%相当の350-400トンを生産する予定。夏の代表的な果物であるモモやプラムなど核果の生産が近年低下傾向にあることも手伝い、春だけでなく夏まで生産を続ける見通しも開かれているという。