財務省監察総局(IGF)は2月12日、付加価値税(VAT)税収の推移に関する報告書を公表した。このところVAT税収が事前の予測と大きく乖離した推移を示していることから、原因を究明する目的で、閣僚らの指示により報告書がまとめられた。
VAT税収は、2023年以降は当初予測を下回る水準で推移しており、経済成長率の推移と比べて乖離が目立つ。2023年には、コロナ危機後の反動で名目経済成長率が6.7%(インフレ率5%)を記録したのに対して、VAT税収は3.5%増にとどまった。2024年には名目経済成長率3.2%に対して同税収は0.9%増を記録、2025年には2%の成長率に対して、VAT税収は前年並みにとどまった。事前の税収見込みに対する乖離という点では、2021年に予測を118億ユーロ上回り、2022年にも90億ユーロ上回ったが、2023年には一転して予測を82億ユーロ下回り、続く2024年(112億ユーロ)と2025年(56億ユーロ)にも予測を下回った。大きなブレが生じていることは、予算運営の信頼性を揺るがせる要因にもなり、政府はこれを問題視して、報告書の作成を指示していた。
報告書は、ブレが出た主因として、家計の消費動向を見誤り、VAT標準税率が適用される品目より、軽減税率が適用される品目の消費における相対的な比重が高まっていることを挙げた。また、経済成長率などの指標予測の精度も下がっていると指摘した。ただ、これらの要因で説明できる乖離は、2023年と2024年については3分の2、2025年については2分の1程度で、残りの税収の目減り分がどこから来たのかは判然としていない。報告書はこれを説明する可能な要因として3項目を挙げた。企業に対するVAT還付、主に中国由来の小口の商品小包に係るVATの取りはぐれ、最後に、VAT適用外の簡易登録事業者(ミクロアントルプルヌール)の比重の増大、の3項目で、報告書はこれらについて、把握や対応を強化するよう勧告した。