ヴァージン・トレインズ、英仏海峡トンネル経由の高速鉄道に参入へ

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英鉄道道路庁(ORR)は10月30日、英ヴァージン・トレインズに対してロンドン北東部のテンプルミルズにある車両基地の利用を許可した。同社は、英仏海峡トンネル経由の高速鉄道の運行を2030年に開始することを目指している。事業の開始に当たっては、さらに、線路と駅の使用許可など一連の許可を取得する必要がある。
英仏海峡経由の高速鉄道は現在、ユーロスターが運行を独占している。ヴァージン・トレインズは、ロンドン・セントパンクラス駅発着の欧州路線(パリ、ブリュッセル、アムステルダム)に参入する。同社は、1997年に英国内で鉄道運行事業を開始したが、2019年に撤退していた。
テンプルミルズ車両基地の確保は事業を展開する上で重要な前提とみなされていた。ORRは2024年末に技術調査を実施し、同基地を使用するユーロスターの需要に鑑みて、少なくとも20%の余裕があると判断し、事業者の募集を開始していた。これには、西Evolyn、英ジェミニ・トレインズ(Uberと提携)、伊トレニタリアの仏子会社も応募していたが、他の候補者よりも財務面および運営面でより堅実であると評価されたヴァージンが選定された。ヴァージンは、Equitix(欧州のインフラ投資家)および仏ニース空港の株主である Azzurra Capital からファイナンスの約束を取り付けている。