フランス軍、潜水艦発射弾道ミサイルM51.3の配備を開始

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仏軍隊省は10月28日、弾道ミサイルM51.3の配備を開始したことを明らかにした。核抑止力の増強に貢献する。
M51は潜水艦発射弾道ミサイルで、DGA(装備総局)の依頼でアリアングループが開発した。2010年に配備が開始されており、M51.3はその第3次改良バージョンとなる。CEA(原子力庁)が2013年に開発に着手した新核弾頭TNO-2を搭載する目的で、2014年に開発が始まった。2023年11月に地上基地より初めて発射実験に成功。その後、潜水艦における挙動の実証を経て、配備開始が始まった。SNLEと呼ばれるトリオンファン級戦略ミサイル原子力潜水艦に搭載される。開発中の次期SNLEへの搭載も前提として開発された。
M51.3関連では、2025年予算において10億5000万ユーロの支出決定(多年次で消化)が盛り込まれた。2026年には8億4000万ユーロが支出される。M51.3の製造継続に加えて、次世代M51.4の開発も進められる。M51.4の開発は2022年7月に準備作業が開始され、去る8月に正式開発に着手がなされた。M51.3と同様、ミサイル防衛の技術向上に対抗し、抑止力を維持するための改良が施される。