会計検査院、公共交通機関の全面無料化に否定的見解示す

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会計検査院は9月15日、公共交通機関に関する報告書を公表した。近年、大都市にも広がっている公共交通機関の全面無料化について、自動車利用の削減を促す効果には乏しく、その割に費用負担は大きいと問題視する見解を示した。
国内では、オーバーニュ、コンピエーニュ、ダンケルクなどの中堅都市に加えて、南仏のモンペリエ都市圏も2023年末に全面無料化に踏み切った。会計検査院はこうした動きについて、小規模の自治体で、利用者の少ない路線では、無料化による乗客数の増加はわずかな限界費用で達成されるので効果的だと認めたが、より大きな自治体の場合、無料化導入による乗客数の増加が、市街地内の短距離の移動に集中しており、これだと、自動車というよりは、自転車等による移動が公共交通機関にシフトする結果を招くばかりで、肝心の自動車利用の抑制という目標への貢献は薄いと指摘。その一方で、料金収入を失う中で、利用者数増加に対応した増強に費用が必要になり、役務運営の収支は悪化すると問題視した。また、バスのグリーン化や路線網の増強のために必要な投資資金の確保も問題になると指摘した。
会計検査院はその上で、全面無料化よりも所得水準を基準とする割引の方が効果的だと指摘。不正乗車対策の強化や、料金制度の改正の影響評価の実施とその公表も自治体に対して勧告した。