SNSの弊害と適応行動

投稿日: カテゴリー: 大熊猫集団の井戸端会議

ネット上で執拗にディスられるのが怖いから、できるだけ目立たないように振る舞い、迂闊な発言をからか
われないように、できるだけ持って回った慎重な言い回しに徹する。。。こんな消極的な態度がフランスの
若者の間で定着していると報じた新聞記事を読んだ。スマホとSNSがもたらした弊害への適応行動なのだろ
う。ネットにアップされた情報は消し去ることが基本的にできないから、ちょっとしたヘマを知り合いだけ
でなく不特定多数の人に嘲られる苦痛が長年にわたって続くことになる。そんな残酷な世界に幼い頃から否
応なく投げ込まれてしまう若い人たちには同情せざるを得ないが、振り返ってみるとSNSが登場した当初は
皆が競って自分の情報や意見をネット上で披露していた。自発的に自らのプライバシーを破壊することに熱
心な人が多いことに驚いたものだ。もちろんネット外でも、ナルシシズムや承認欲求は社会関係の至るとこ
ろで作用しているが、無防備に自分を他者の目にさらすことは他者の残酷性を刺激する。匿名での誹謗中傷
が可能なネットワークが世界規模で展開されれば、残酷性がそこここで表面化することは避けられない。現
在の状況は当然の帰結だろうが、現行世代にとっては手遅れでも、これをそのまま次の世代にも強制するこ
とは避けるべきで、何らかの対応策が望まれる。SNSをめったに使わない筆者はうまい解決策を思いつかな
いが、かといってSNS上で意見を募るのも危険だから、SNSに実装されたAIにでも相談してみるか。