トランプ関税とアメリカモデルの終焉

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

トランプ関税が欧州諸国の経済に明らかな下振れ効果を及ぼし始めたという報道がちらほら出ている中で、
トランプ大統領は8月1日からEUに30%の関税を課すと予告した。欧州委はこの期限までになんとか合意を
成立させるべく交渉を続ける方針だが、大統領には頑迷な思い込み(例えばアメリカ車は、他地域でのニー
ズに全く適しておらず、輸出先のニーズに合わせる工夫もないのに、売れないのは不当だとの不満表明)が
あるだけに、説得は難しい。もちろんディールの人だから、一定の譲歩を提示すれば、落とし所はあるのだ
ろうが、マフィアの恐喝に負けて、不利な条件での取引を呑まされてしまうような印象は拭えない。戦後の
日本や欧州が一種のモデルとして憧れたりもしてきたアメリカ合衆国とは、実はこんなヤクザな国だったの
だなあ、と(まあ誰しもうすうす分かってはいたはずだが)はっきり認識(幻滅)できたことは、この一連
の関税騒動のせめてもの収穫だろう。幻想は一つ一つ潰して行くのが望ましい。アメリカモデルの終わりの
始まりに立ち会えていることはむしろ幸運だと考えたい。