フランスのマクロン大統領が8日に英国を公式訪問する。英仏は永遠のライバル…には違いないが、ともに
国際的な影響力や発言力が低下している中で、否応なく協力せざるを得ないという事情もある。英国側で
は、ブレグジットが失敗だったとみなす世論の変化も手伝い、フランスへのバッシングも鎮静気味といい、
スターマー首相も対仏関係のリセットを望んでいる。英国の王室のメンバーはそもそも親仏的で、しばしば
フランスを訪れており、国王はじめ流暢なフランス語を話すという。フランスでは、一時期、英語の影響を
排除しようとする国粋的な動きもあったが、今や、至る所で英語由来の表現が用いられており、大手企業の
幹部は、発音こそフランス語なまりだが、英語でプレゼンや会議や交渉をこなすのが当たり前になってい
る。若い世代は英語が上手な人が多い。マクロン大統領は、国内では議会の過半数割れでレームダック化し
た感が強いが、国際舞台では得意の英語を駆使して、それなりに存在感を維持しており、今回の訪英でも、
その英語力がいかんなく発揮されるだろう。その点では、英語が全くだめで、カタコトの英語でのとんちん
かんなやりとりが失笑を誘っていた前任者よりもましだと言わざるをえない。アルジェリアなど旧植民地と
の関係の険悪化で、外交面でも失点の少なくないマクロン大統領だけに、せめて対英関係の改善では成果を
あげてもらいたいものだ。