フランスの貿易収支、1-3月期に203億ユーロの赤字

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5月7日の仏税関発表によると、フランスの貿易収支は、1-3月期に203億ユーロの赤字となり、前の期から26億ユーロ拡大した。直近2四半期に縮小に向かっていた赤字が拡大に転じた。
1-3月期の輸入は前の期比で2.1%増加して1726億ユーロとなった。原油価格が低下する中でも、エネルギー製品の貿易収支の赤字は、炭化水素の輸入増を背景に悪化した。輸出は0.6%増の1523億ユーロとなった。増加分は航空機や船舶の引き渡しに由来している。化学品と香水・化粧品の輸出は大幅に減少した。
1-3月期の貿易収支にはトランプ米政権の通商政策の影響が出始めた。ただし、フランスの対米輸出は全体の6.2%を占めるにすぎない。フランスが最大の貿易赤字を抱えているのは中国で、同赤字額は1-3月期に111億ユーロを記録した。中国が対米輸出の縮小の穴埋めに対欧輸出を増やす可能性も懸念されている。