ネオラインの帆走貨物船、客室も提供

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

帆走貨物船を開発する仏ネオラインは、初号船「ネオライナー・オリジン」の引き渡しを2025年夏に受ける予定。同船舶には客室も整備される。その予約が12月に始まった。
ネオラインの提携先であるSailcoopが独占販売権を得た。同社は、帆船による旅客輸送の専門企業。ネオライナー・オリジンには、27平方メートルのツインルーム6室が整備され、年間で288人の旅客を輸送できる。12月初頭に始めた予約では既に630件を超える予約登録がなされた。
ネオライナー・オリジンはローロー船で、仏サンナゼールから、サンピエールエミクロン(仏海外自治体)、ハリファックス(カナダ)、ボルチモア(米国)までを結ぶ定期航路で運航される。サンナゼール・サンピエールミクロン間は8日間、ボルチモアまででは12-13日間がかかる。料金は3000ユーロで、70平方メートルの共用部分とサンデッキ、スポーツジムが利用可能で、食事は乗組員と共同の食堂が利用できる。コンテナ又は車両を積み込むことも認められる。温室効果ガス発生に関する意識が高い旅客の需要などを見込む。
Sailcoopは、仏国内で本土と島嶼を結ぶ短距離の2航路を帆船により運航しており、2024年の売上高は50万ユーロを見込む。ネオラインとの協業は、大西洋航路で帆船クルーズを開始する可能性を探る機会になり、同社では、このプロジェクトのために40万ユーロの資金調達を計画している。