フランスのインフレ率、1月に3.1%:前月から減速

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31日発表のINSEE速報によると、フランスの消費者物価指数は1月に前年同月比で3.1%上昇した。インフレ率は12月に上昇に転じ、3.7%を記録していた(11月には3.4%)が、1月には再び低下に転じ、著しい減速を見せた。12月のインフレ亢進が一時的な現象であった可能性が強まった。なお、前月比では、消費者物価指数は1月に0.2%の低下を記録した(12月には0.1%上昇)。また、欧州連合(EU)基準のインフレ率は、1月に3.4%となり、前月の4.1%からやはり目立って減速した。
1月には、エネルギー価格が前年同月比で1.8%上昇。12月の上昇幅である5.7%と比べて減速が目立った。食料品価格は5.7%とかなりの上昇を示しているが、こちらも前月の上昇率(7.2%)と比べると鈍化した。工業製品価格の上昇率は0.7%まで鈍化。反面、サービス料金は3.2%の上昇を記録し、上昇率は前月より0.1ポイント高くなった。
なお、食料品・日用品等の大手メーカーと流通業者の間の年次価格交渉が31日に期限を迎えた。政府は、この交渉期限を例年より早めて、物価抑制に貢献する結果を得ることを望んでいたが、足元の農民の抗議行動もあり、農民の収入保障を優先する姿勢を見せるなど、方向が必ずしも定まっていない感もある。