大統領選第1回投票:マクロン大統領を極右マリーヌ・ルペン候補が追い上げ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

大統領選挙の第1回投票がいよいよ4月10日(日)に迫った。12人の候補の間で争われる。上位2候補が2週間後の24日(日)に行われる決選投票を争う。大統領の任期は5年。
8日(金)が選挙キャンペーンの最終日で、投開票日前日の9日には、各候補の選挙キャンペーンは禁止され、支持率世論調査の発表や、各候補の主張を報じることなどが禁止される。8日に発表されたルパリジャン紙等による世論調査では、マクロン大統領が支持率26.5%でトップだが、極右RNのマリーヌ・ルペン候補が23%にまで上昇。誤差範囲を考えると、ルペン候補がトップで決選投票に進むことも十分あり得る。ルペン候補の支持率はこの2日間で大きく伸びており、勢いも感じられる。棄権率が30%にも上る恐れがあり、そうなると、ルペン候補にとってさらに追い風となる。
以下、第3位の左翼「不服従のフランス」のメランション候補が16.5%、右翼のゼムール候補が8.5%で続いており、保守「共和党」のペクレス候補も8.5%で、ゼムール候補に並んでいる。3位のメランション候補を含めて、上位2位に追いつくのは困難な情勢だが、全体を見渡すと、ルペン候補、メランション候補、ゼムール候補の3人はいずれもポピュリズムの流れをくむ候補たちで、右寄り左寄りという政策軸上の位置がどのようであれ、ポピュリストでなければ票が集まらないという現実がそこにある。