ルノー、整備済み中古車事業でもステランティスを模倣

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

ルノーは新車市場において、競合のステランティスにならって販売数よりも利益の確保を優先する新戦略を明確に打ち出し、利益幅の大きい車種に軸足を移しつつあるが、近年急成長を遂げている整備済み中古車市場でも、やはりステランティスに追いつくことを目指している。ステランティスの前身であるPSAは2016年にフランスのオンライン中古車販売で最大手のAramisautoに出資し、現在はその過半数株主として中古車事業で利益を得ている。
後追いのルノーは2021年に、歴史的な生産拠点であるフラン工場を抜本的に再編し、中古車整備工場「La Factory VO」に転換する計画に着手した。整備済み中古車事業を中心とする同工場の循環経済事業は、新経営戦略「ルノーリューション」の柱の一つと位置づけられ、2023年には4万5000台の出荷を見込んでいる。
ルノーは特に整備済みの中古EVの販売で優位に立つことを目指しており、フラン工場では8日間で1台を整備できると発表している。なお、Aramisautoのほうは1台を3日で整備すると発表している。
ルノーやAramisautoのほかに、フランスの中古車市場には、独Autohero(独Auto1 Groupの高級中古車販売プラットフォーム)、英大手Cazooなど、複数の事業者が続々と参入しており、競争は熾烈だ。