仏Exotecはこのほど、3億3500万ドルの調達を完了した。調達は評価額を20億ドルに設定して行われた。評価額10億ドルを超えるいわゆるユニコーン企業の仲間入りを果たした。マクロン大統領は2019年に、フランスのユニコーン企業を2025年までに25社にするとの目標を掲げたが、Exotecでちょうど25社となり、前倒しで目標が達成された。
今回の資金調達はゴールドマンサックスAMが中心となり行われ、BPIラージベンチャーと83Northも加わった。全額を株式発行により行い、今回の調達は、従業員が持ち株を売却する機会にもなった。
Exotecは本社を北仏クロワ市に置き、主に物流拠点向けのロボットを製造・販売している。電子商取引分野の企業を顧客に、大きく事業を拡大している。例えば、自走式の車両のようなSkypodsは、専用の棚を上るようにして上方まで移動し、在庫をピックアップしてオペレーターまで届けるという作業をこなす。Skypickerは多軸ロボットアームで、例えばSkypodsが運んできた在庫を選別してピックアップし、ケースに移し替えてゆくことができる。仏大手Cdiscountによる採用を皮切りに、現在では、デカトロン(スポーツ用品)、ユニクロ、GAP(アパレル)など採用が広がっている。2019年の年商は1990万ユーロで、2020年には4290万ユーロ、2021年は1億500万ユーロと毎年2倍を超える増収を記録しており、2022年にも2億ユーロの達成を目指している。同社は研究開発関連で500人の採用を予定。既に売上高の4割を欧州外、特に米国で達成しているが、今回、ゴールドマンサックスの出資を得たことで、米国事業の強化にも期待する。